会社は少なくとも1年に1度は決算を行ない税金の申告を行う必要があります。決算月をいつにするのかについては、会社では個人事業と異なり、自由に設定できます。
決算月の決め方については色々な考えがありますので、ご説明いたします。
設立月から一番遠い月に設定する
資本金1000万円未満の新設会社は、設立第1期と第2期の消費税の納税義務が免除されます。この免税の制度を最大限活用できるように、設立月から一番遠い月を決算月にします。
10月に会社を設立した場合、9月を決算期とすれば、丸々2年間が免税となりますが、例えば10月決算にしてしまうと、第1期は10月の1ヶ月だけで終了し、すぐに決算となってしまいますし、消費税の免税期間も第1期の1ヶ月と第2期の12ヶ月の合計13ヶ月しかなくなってしまいます。
当社のお客様もほとんどの方が、設立月から一番遠い月を決算月にしています。また面倒な決算作業を最大限先延ばしにできるというメリットもありますので、私もお勧めしております。
会社の繁忙期は避ける
決算月とその後約2ヶ月間は通常業務以外に、棚卸しや決算作業などがあり、とても忙しくなります。この3ヶ月間と会社の繁忙期が重なると、とても大変です。
また、個人的に忙しい時期(年末年始、夏季休暇など)も避けた方がいいかもしれません。
資金繰りの観点から決める
会社は、決算日後2ヶ月以内に法人税等を納税する必要があります。税金納付のタイミングに、他の支出要因が重なってしまうと、資金繰りが大変になってしまいます。
ですから、多額の支出が見込まれている月に、決算に係る納税が重ならないように決算期を設定することが望ましいでしょう。
上場企業と同じように3月決算にする
有名なのが4月1日から3月31日までを事業年度とする、3月決算です。多くの上場企業がこのようにしています。
ただし、決算期は自由に定款で設定できますので、無理に上場企業に合わせるのではなく、会社の実情に合わせるのが一番でしょう。