よくある合同会社(LLC)設立に関してのご質問をまとめました
Q1:合同会社(LLC)は一人でも設立することができますか?
A1: はい、合同会社(LLC)は1人でも設立することができます。また、資本金の額も1円以上でOKです。
Q2:合同会社(LLC)の商号に社員の個人名を使用することができますか?
A2:はい、できます。合同会社(LLC)は、人を基本に考える人的会社ですので、商号に社員の氏名を入れても構いません。
ただし、その社員が退社した場合、会社に対してその商号の使用を止めるよう請求される可能性が出てきますので注意しましょう。
Q3:合同会社で、代表取締役といった役職を名刺等で使用できますか?
A3:取締役や代表取締役といった表記は会社法に規定する株式会社の役職なので、合同会社(LLC)では使用することはできません。
合同会社(LLC)は「社員」になります。代表者であれば「代表社員」という表記になります。なお、会社法に規定のない「社長」は、合同会社(LLC)でも使用することができます。
Q4:合同会社(LLC)から株式会社への組織変更はできますか?
A4:合同会社(LLC)から株式会社への組織変更は可能です。また、株式会社から合同会社(LLC)へと組織変更することもできます。
最初は、スピーディに意思決定を行える合同会社(LLC)で起業して、事業が軌道に乗ったら株式会社に組織変更するのも一つの方法でしょう。
Q5:合同会社と株式会社のどちらで会社設立した方がいいでしょうか?
A5:法人格を得るという目的だけであれば合同会社(LLC)でもいいと思います。ただ合同会社(LLC)はまだ新しい組織形態ですので、株式会社に比べて社会的認知度が低いというデメリットがあります。
株式会社というブランドにこだわられる人が結構いますので、株式会社を設立する方が多いようです。費用としては株式会社の方が合同会社(LLC)の倍かかります。
Q6:合同会社(LLC)は、どのような事業に向いていますか?
A6:合同会社(LLC)は「人的会社」という表現がなされるように、経営には人間関係が重要視されます。合同会社(LLC)の運営は「社員の一致」が原則であるため、考えや意見の違う人間が集まって合同会社(LLC)を設立すると運営がスムーズにいきません。
一概には言えませんが、資本ではなく専門性の高い人的要素が重要な事業が向いていると言えるのではないでしょうか。
Q7:助成金を申請したいのですが合同会社でも大丈夫ですか?
A7:助成金を受ける条件に法人であることが要件となっている場合があります。その場合は法人であればいいので合同会社でも大丈夫です。
ただし、助成金にはさまざまなものがありますので、助成金を目的として会社を設立する場合には事前に確認をしたほうがよいでしょう。
Q8:合同会社は、建設業許可などの許認可の取得はできますか?
A8:はい、できます。合同会社は株式会社と同じ法人ですので、合同会社として各種許認可を得ることは可能です。
Q9:合同会社(LLC)設立にかかる費用はいくらですか?
A9:合同会社(LLC)設立時の費用は、登録免許税6万円、定款印紙代4万円です。株式会社の設立費用24万円~に比べてコストがかかりません。
また電子定款を利用すると定款印紙代4万円が不要になりますので、登録免許税6万円のみになります。
Q10:合同会社(LLC)は有限責任の会社なのでしょうか?
A10:合同会社(LLC)は有限責任の会社です。有限責任とは出資者が出資の限度で責任を負うことをいいます。
例えば、100万円出資したとして会社が1000万円の借金を負った場合、出資者は100万円の限度で責任を負えばいいことになります。ですので、会社の責任を個人で負うということはありません。
ただし、会社とは別に代表者個人の連帯保証を求められる場合もありますので、その場合は個人でも責任を負わなければいけませんのでご注意ください。